「アパート経営って本当に儲かるの?」「良い話ばかりじゃなくて、リスクも正直に知りたい!」こんな声は非常に多いです。
アパート経営は正しくやれば安定した収入源になりますが、リスクもしっかり存在します。メリットだけに目を向けて始めると、空室や修繕費で苦しむことになりかねません。
この記事では、アパート経営のメリットとデメリットを包み隠さず正直に解説していきます。良い面も悪い面も理解した上で、アパート経営に挑戦するかどうかを判断してください。
アパート経営の5つのメリット
メリット1:安定した家賃収入
複数の部屋があるため、1室空いても他の部屋からの収入でカバーできます。区分マンション1室だけの投資と比べると、リスク分散効果が格段に高いです。6室あれば1室空いても家賃収入の83%は確保できる計算です。
メリット2:相続税対策
アパートを建てると土地の評価額が下がり、相続税が大幅に減ります。更地だと100%の評価ですが、貸家建付地になると約20%評価額が下がります。土地を持っている方にとっては大きな節税効果です。
メリット3:減価償却による節税
建物の減価償却費を経費にできるため、所得税・住民税の節税になります。特に木造は耐用年数が22年と短く、1年あたりの償却額が大きくなります。
メリット4:建物全体を自分でコントロール
リフォーム、家賃設定、設備更新など、全て自分の判断で決められます。区分マンションのように管理組合の制約がないため、経営の自由度が高いのが特徴です。
メリット5:レバレッジ効果
融資を活用すれば、少ない自己資金で大きな資産を持てます。家賃収入でローンを返済しながら資産を形成できるのは、不動産投資ならではの強みです。

アパート経営の5つのデメリット
デメリット1:空室リスク
人口減少エリアでは入居者が見つからないリスクがあります。家賃を下げても埋まらないケースも考えられます。立地選びがアパート経営の成否を決める最大の要因です。アパート経営の始め方は以下の記事で詳しく解説しています。

デメリット2:修繕費が高額
屋根、外壁、給排水管などの修繕は数百万円規模になります。築15〜20年で大規模修繕が必要になるケースが多く、計画的な修繕積立が必須です。
デメリット3:入居者トラブル
騒音問題、家賃滞納、ゴミ出しマナーなど、入居者同士のトラブルが発生することがあります。管理会社の対応力が試される場面です。
デメリット4:金利上昇リスク
借入額が大きい分、金利上昇のインパクトも大きくなります。変動金利で借りている場合は、金利2%上昇を想定した収支シミュレーションを行っておきましょう。
デメリット5:建物の老朽化
木造アパートは築20年を超えると急速に老朽化が進みます。最終的に建て替えか解体が必要になり、その費用も計画に組み込んでおく必要があります。
アパート経営のデメリットは事前に対策を打てるものが多いです。立地選び、修繕費の積立、保険の加入など、リスクに備えた準備が成功の鍵になります。
アパート経営で成功するための3つのポイント
立地選びに妥協しない
賃貸需要が安定しているエリア、駅近、生活利便施設が充実している場所を選びましょう。「安いから」という理由で需要のないエリアに建てるのは最大の失敗パターンです。
修繕費をプールする
家賃収入の5〜10%を修繕積立としてプールしておきましょう。突然の大規模修繕にも対応できる資金的な余裕を持つことが重要です。
管理会社を慎重に選ぶ
入居者募集力が高く、トラブル対応が迅速な管理会社を選びましょう。管理会社の質がアパートの入居率を左右すると言っても過言ではありません。初期費用の目安は以下の記事で具体的に解説しています。





アパート経営の利回りをどう見るか
アパート経営の収益性を測る基本が利回りです。ただし、広告に載る表面利回りと、経費を引いた実質利回りは大きく違います。ここを混同すると収支の見込みを誤ります。
表面利回りと実質利回りの差
一棟アパートの表面利回りは、エリアにもよりますが6〜10%程度が一つの目安とされています。しかし、管理費・修繕費・固定資産税・空室分などを差し引くと、実質利回りは表面から2〜4ポイント下がるのが一般的です。表面利回り8%の物件でも、実質では4〜5%前後に落ち着くイメージを持っておきましょう。
都市部と地方の違い
都市部は利回りが低めでも空室率が低く、退去後もすぐ次が決まりやすい傾向があります。地方は利回りが高い反面、人口減少による空室リスクが高まりがちです。高利回りだけを見て地方物件に飛びつくと、空室で収支が崩れることがあるため、需要とセットで判断してください。
「利回り10%」といった数字が表面なのか実質なのかを必ず確認しましょう。経費と空室を織り込んだ手残りで比較するのが、失敗しない見方です。
アパート経営にかかる初期費用と維持費
アパート経営はまとまった資金が必要です。事前に費用の全体像を把握しておきましょう。
初期費用の内訳
- 物件価格または建築費(土地+建物)
- 仲介手数料・登記費用・不動産取得税などの諸費用
- ローン事務手数料・保証料
- 火災保険料・地震保険料
諸費用だけでも物件価格の1割前後かかることが多く、自己資金を厚めに用意しておくと融資でも有利になります。
継続してかかる維持費
購入後も管理委託手数料、修繕費、固定資産税、共用部の光熱費などが継続的に発生します。特に修繕費は築年数が進むほど増えるため、家賃収入の一部を修繕用にプールしておくことが安定経営の鍵になります。
アパート経営とワンルーム投資の比較
不動産投資を始めるとき、一棟アパートと区分ワンルームで迷う人は多いです。それぞれの性質を整理しておきましょう。
- アパート経営:複数戸で空室リスクを分散でき、規模を大きくしやすい。ただし投資額と修繕責任が大きい
- ワンルーム投資:少額から始められ管理も手軽。ただし1戸が空くと収入がゼロになる
自己資金が限られる初心者はワンルームから、まとまった資金があり規模を追いたい人はアパートから、という選び方が一つの目安です。どちらも立地選びが成否を分ける点は共通しています。
よくある質問(Q&A)
Q. アパート経営は年収いくらから始められる?
融資を受ける場合、年収500万円以上が一つの目安です。ただし自己資金の額や物件のエリアによって融資条件は異なるため、まずは金融機関に相談してみましょう。
Q. 木造と鉄骨造、どちらがおすすめ?
建築費を抑えたいなら木造、長期運用で融資期間を長く取りたいなら鉄骨造です。収支シミュレーションで比較して判断しましょう。
Q. アパート経営のリスクを最小限にするには?
立地選びに妥協しない、修繕費を計画的に積み立てる、火災・地震保険に加入する、家賃保証会社を利用する、の4つが基本的なリスク軽減策になります。
Q. 相続税対策だけでアパートを建てるのはアリ?
節税目的だけで建てると、空室が埋まらず赤字経営になるリスクがあります。節税効果を得つつ、賃貸経営としても成り立つ立地と規模を選ぶことが大前提です。
Q. サブリース契約は使ったほうがいい?
サブリースは空室時も一定の家賃が入る安心感がありますが、保証賃料が数年ごとに見直されて下がるケースが少なくありません。契約内容や解約条件をよく確認し、保証に頼りきらず自分でも空室対策を考える姿勢が大切です。
Q. 中古アパートを買うのと新築を建てるのはどちらがいい?
中古は価格を抑えて高い利回りを狙える一方、修繕リスクや融資期間の短さがネックになります。新築は当面の修繕リスクが低く融資も付きやすい反面、初期費用が大きくなります。自己資金と運用方針に合わせて選びましょう。
Q. アパート経営はどのくらいの期間で考えるべき?
アパート経営は長期の視点が基本です。ローン返済、修繕、家賃下落などを踏まえると、短期での利益確定より、数十年単位で安定した収支を積み上げる発想が向いています。出口(売却)も含めて長期の計画を立てましょう。
アパート経営を軌道に乗せるための心構え
アパート経営は「建てて終わり」でも「買って終わり」でもありません。入居者募集、家賃設定の見直し、修繕の計画的な実施など、運用の積み重ねが最終的な成果を左右します。管理会社と良い関係を築き、空室が出たら早めに手を打つことが安定経営につながります。数字の管理を怠らず、毎年の収支を振り返って改善していく姿勢が、長く続けるうえで欠かせません。良い面と悪い面の両方を理解したうえで、腰を据えて取り組むことが成功への近道です。特に空室対策と修繕費の準備は、後回しにすると経営を圧迫する要因になります。家賃収入の一部を修繕用にプールし、募集力のある管理会社と連携しながら、入居率を高く保つ工夫を続けていきましょう。地道な運用の積み重ねが、安定した家賃収入という成果につながっていきます。
まとめ
- アパート経営は安定収入と節税効果が魅力
- 空室リスクと修繕費が最大のデメリット
- 立地選びで多くのリスクを軽減できる
- 修繕費の積立を計画に必ず組み込もう
- 長期的な視点で堅実に経営することが成功の鍵
エリアの人口動向は政府統計ポータル(e-Stat)で確認できます。相続税の基礎は国税庁の相続税ページで学べるのでチェックしてみてください。物件情報の相場感はレインズマーケットインフォメーションも参考になります。

